貼り紙を見かける機会が増えたように思う。この日も例の如くコーヒーを買うために外に出たところ近所の美容室が閉店していた。
閉店したことよりもこの狂気の閉店報に恐れ慄いた。この店主は話したことはないが変わったおばあちゃんだった。髪がガチ紫かガチ赤色で、よく近所の誰かと話しているのを見るくらいだったが、なんとなく変わった人っぽいなという印象を持っている。その理由は貼り紙をいっぱい貼ってたからだと思う。店前にお花の鉢があるのだが、それを盗られた?らしく、「言ってくれればあげます。ドロボーさん!」のような妙に嫌味っぽい貼り紙を貼りまくっていた。
忘れてはならないのが古本屋で、こちらも貼り紙の名手だ。猫がいる古本屋というアニメの設定のような店だが、店主は思想・主張強めで、ハッシュタグを活用するなど流行に敏感なおじいさんである。美容室もそうだけどまったくどうやってうまくやっているのかわからない店ってあるよね。この古本屋がなくなってしまったらなんとなく街の均衡が崩れるような気がするので末長く続けてほしい。