朝はどうしてもぐずぐずしてしまう。これから5分やそこら布団にくるまっていたところでこのだるさが消えることはないとわかっているのについついあと5分あと10分と目を瞑ってしまう。
ベッドから飛び出したあとカーテンを開けてみると曇天。前職ではもはやジーパンで通勤していたくらいで、きちんとしたオフィスに着ていくような服ってあんまりもってないから何を着ていくか迷う。空も灰色で寒そうだし雨予報だった気もして冬の間ヘビロテしていたスフレヤーンのベージュのニットを引っ張りだした。でもなんか怪しい気がして窓を開けてみると、なまぬるい風がむんわりと停滞してまさにビンゴだった。この感じでニットなんか着ていったら汗ビシャでえぐいことになるのが容易に想像できたので焦ってトップスを変えた。こういうアクシンデントが起き得るから余裕を持って行動しなさいよと大人は言っていたのだよね、わかってる。わかってるよ。
降ってんだか降ってないんだかどっちとも取れないような雨の中、末広町から秋葉原駅付近のビルまで速足で歩く。朝の秋葉原は何を生業としているようなわからない人がたくさんいる。彼らは何かを待っているのだが、今のところ何を待っているのか判明していない。「何を生業としているようかわからないような人たちが、わからない何かが開始されるのを待っている」状況って、こんなに何もわからないことがあるかと驚く。なんとなくAKBの何かかパチ屋の開店のような気もするが、内心わからないままでいたいなと思う。
